【瑞穂町】知ってた?かるたの世界はこんなに広い!見て、触れて、驚きのコレクション展。
郷土資料館けやき館の2階展示ギャラリーでは、企画展「かるたコレクション展」を開催しています。展示期間は2025年6月7日から7月6日です。かるたには、誰もが知るいろはかるたや百人一首、さらに各地の特色を盛り込んだ郷土かるたなど、実に様々な種類があります。今回、かるた収集家の爲國翠子(ためくにみどりこ)氏のご協力のもと、その貴重なコレクションを一堂に集め、個性豊かで奥深いかるたの世界を企画展として展示されています。普段目にすることの少ない珍しいかるたから、懐かしさを感じさせるかるたまで、お子さんから大人まで幅広い世代の方々に楽しんでいただける内容です。 この帯は、小倉百人一首が刺繍された、まさに芸術品です。当時の職人が持ち合わせる巧みな技には、ただただ驚かされるばかりです。
これは一般的な百人一首かるたです。百人一首は、万葉集の時代から鎌倉時代までの優れた歌を一人一首ずつ選び、収められています。百人一首かるたは歌かるたの一種で、現存する最古のものは江戸時代初期の遺勝法親王筆百人一首かるたです。江戸時代には、華やかな光琳かるたから文字のみのかるたまでが登場し、上の句札と下の句札に分かれていたため、歌を理解していなければ遊ぶことができませんでした。現在のような百人一首かるたの形になったのは近代で、活字が使われるようになり、読み札に上の句と下の句が記されるようになりました。そして、次第に歌仙絵(歌人の肖像画)が入った定番の百人一首かるたへと発展していきました。このパネルでは、百人一首とかるたの歴史的な移り変わりが解説されています。
これは御簾隠れかるたです。天皇や院の姿を隠した8枚の「御簾隠れかるた」が存在し、親王や内親王も隠されたかるたは10枚、さらに祐子内親王家紀伊まで含めると11枚あると説明されています。偽国氏所蔵のかるたは、元良親王が御簾隠れである一方、式子内親王がそうではないことから、順徳院の欠落を踏まえ、おそらく9枚の御簾隠れかるたであったと推測されています。このかるたと小倉百人一首かるたを比較すると、その違いが明確に理解できます。
昭和17年 (1942)の兵隊サンカルタです。読み札は全てカタカナで書かれています。
この「クリちゃんかるた」は、子供たちの日常の様子や、昔の日本の生活風景を親しみやすいタッチで描いたものです。「クリちゃん」というキャラクターやテーマに沿って作られており、子供向けの教育的な遊び道具として親しまれました。
6月21日(土)午後2時から午後3時まで、2階展示ギャラリーにてギャラリートークを開催いたします。こちらは予約不要でご参加いただけます。この貴重な機会に、爲國翠子氏ご本人から、コレクションにまつわる貴重なエピソードや、かるたの奥深い魅力について直接お話しいただけます。ぜひ、この機会にかるたの奥深い世界に触れてみませんか。企画展「かるたコレクション展」が開催されている、郷土資料館けやき館はこちら↓
取材にご協力いただきありがとうございました。