【羽村市】歴史ロマン。江戸の命脈を支えた巨大インフラ!羽村市郷土博物館「玉川上水絵図展」で見つかる知られざるドラマとは?
東京都の主要な水道源として江戸の町に潤いをもたらした「玉川上水」。その驚異的な歴史と技術に焦点を当てた企画展が、羽村市郷土博物館にて開催されています。教科書では得られない、当時の住民の知恵と絶景の数々を体感できる注目の展示内容です。
江戸の「水不足」を救った奇跡の技術
ポスターや解説パネルを目にした瞬間から、一気に江戸時代へタイムスリップしたようなワクワク感に包まれます。承応2年(1653)の開削から370年以上が経った今もなお現役で使われている玉川上水。今回の企画展は、歴史資料としてだけでなく「絵画作品」としても楽しめる魅力的な絵図がズラリと並んでいます。

壁一面にズラリ!見応え抜群の和書・絵図コレクション
エントランスでまず目を奪われるのが、ガラスケース内に整然と並べられた圧巻の和書群です。絵画のように美しいタッチで描かれた風景や土木工事の計画図が一堂に会しており、当時の技術者たちがどのような情熱をもって上水を描き残したのか、その緻密な作業に思わず見入ってしまいます。

「エントランス展示」
当時の羽村周辺の地形がクッキリ!青く輝く多摩川の水筋
旧家に伝わる貴重な絵図をもとにした展示です。鮮やかな青色で力強く表現された多摩川と、そこから引かれた水路の入り組んだ様子は圧巻!
羽村の地名や田畑の配置が驚くほど細かく記録されており、地域と水がどれほど密接に結びついていたのかが直感的に伝わってきます。

「羽村絵図」
江戸時代の最新技術!
33か所の分水を描いた超緻密マップは横方向に長々と描かれた迫力満点の一幅。江戸時代後期でもかなり早い時期の羽村堰や玉川上水の姿が写し取られています。33か所もの「分水」が詳細に記されており、水量をどのようにコントロールしていたのか、当時の土木技術の凄さに感嘆すること間違いなしです。

「玉川上水絵図」
賑わう取水口の情景を活写
掛け軸仕立ての味わい深い絵画には、多摩川から水を取り入れる羽村堰の様子が写実的に描かれています。木製の水門や水神社の鳥居、さらには船で作業をする人々の姿まで繊細に描写されており、当時の取水口周辺のリアルな空気感や賑わいが伝わってきます。

「羽村堰の画」
精巧な構造で水の流れをコントロールした匠の技
木材で忠実に再現された「壱之水門」の精巧な模型です。上部には石を詰めた竹籠(蛇籠)まで再現されており、流木やゴミを防ぎながら安全に水を取り入れるためのアイデアがぎゅっと詰まっています。立体だからこそ分かる、職人たちの精巧な仕掛けは必見です!

「壱之水門」模型
常設展示コーナーの「江戸時代の水門模型」
常設展示エリアにそびえ立つのは、江戸時代の取水口に設置されていた木造水門の実物大模型です。当時、ケヤキ材で構築されていた構造をヒノキ材で再現しており、その巨大さと重厚感は見る者を圧倒します。当時のスケール感を身体全体で体感できる、迫力満点の展示スポットです。

常設展示コーナーの「江戸時代の水門模型」
常設展示コーナーの「現在の水門模型」
明治・大正時代の近代化に伴い、第一水門は堅牢なレンガと鉄を用いて改築されました。明治33年に完成したこの水門は、石組み、レンガ、そして武骨な鉄格子を組み合わせたデザインで、近代インフラの美しさを体現しています。江戸時代から明治時代、そして現代に至るまで受け継がれてきた「水の歴史」の重みを感じさせる重厚な姿が再現されています。

常設展示コーナーの「現在の水門模型」
開催期間:令和8年10月3日〜11月29日
開館時間:午前9時〜午後5時
休館日:月曜日、10月13日、11月4日、11月24日(祝日は開館)
当館学芸員によるミュージアムトーク
日程:10月11日(日)・25日(日)、11月3日(火)・23日(月)
時間:① 11:00〜 / ② 15:00〜(所要時間:約20分)
※各回内容は同一です。
参加費:無料
申込:不要
江戸の生命線、玉川上水の歩みを、絵図と水門模型で学べる展示会です。羽村の歴史に興味のある方、水に関する知識を深めたい方は、羽村市郷土博物館へ。
※取材にご協力いただき、ありがとうございました。
- 住所
- 東京都羽村市羽741
- 営業時間
- 9時00分~17時00分
- 定休日
- 月曜日
- 電話番号
- 0425582561
- 関連リンク
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。







