【青梅市】豪商の邸宅、力強い梁の下で。旧稲葉家住宅の和室に並ぶ五月人形

東京都

江戸から続く青梅宿の面影を今に伝える「旧稲葉家住宅」
東京都指定有形民俗文化財にも指定されているこの建物は、史跡案内板によると、旧稲葉家住宅は、江戸時代に青梅宿の町年寄を務めた豪商の邸宅で、現在は東京都指定有形民俗文化財となっています。2026年5月 旧稲葉家住宅 Inaba Housing 118世紀後半築と推定される土蔵造り二階建ての主屋は、正面に広い土間を持つ店舗と奥の生活空間に分かれており、防火用の袖壁など当時の建築様式を色濃く残しています。明治期に整備された長屋や門、井戸も含め、江戸から近代へと至る商家の構えと暮らしの変遷を今に伝える、青梅宿の象徴的な歴史的遺構です。2026年5月 旧稲葉家住宅 Inaba Housing 7広報おうめ(令和8年4月15日号)によると、市内の歴史的建造物4施設では、端午の節句に合わせた五月人形の展示が行われています。ここ旧稲葉家住宅でも展示が行われており、当時の暮らしの面影を残す建物の中で、歴史の息吹を感じながら、心豊かなひとときを過ごすことができます。展示期間は、令和8年4月25日から5月17日になります2026年5月 文化財住宅・吉川英治記念館での五月人形展示 歴史を重ねた旧稲葉家住宅の畳の間に、勇壮な五月人形たちが並び、端午の節句を華やかに彩っています。柔らかな光が差し込む和室に、ガラスケースに守られた鍾馗様や神武天皇などの凛々しい姿が並ぶ様子は、まさに時が止まったかのような静謐な美しさです。当時の人々の願いが込められた伝統ある人形たちは、趣深い古民家の空間と調和し、訪れる人々を温かく出迎えてくれます。2026年5月 旧稲葉家住宅 Inaba Housing 2

魔除けの神として知られる「鍾馗」
中国の玄宗皇帝が病に伏した際、夢に現れて病魔を退治したという故事から、日本では古くより疫病を払い災厄を除ける象徴として親しまれてきました。豊かな髭を蓄え、鋭い眼光でこちらを見据える姿には、子どもの健やかな成長を願う人々の強い思いが込められています。
日本の初代天皇とされる「神武天皇」
弓と矢を携え、毅然とした佇まいで立つその姿は、日本神話に語り継がれる武勇と建国の精神を体現しています。2026年5月 旧稲葉家住宅 Inaba Housing 3

端午の節句を象徴する「武者人形」
凛々しくも愛らしい顔立ちをしたこの人形は、立派な兜を身にまとった勇壮な武者姿をしており、その力強い佇まいからは、子どもの健やかな成長と災いからの守護という願いが伝わってきます。和紙や鮮やかな色彩が施された装束の細やかさも見どころの一つで、背後の金屏風のような輝きが、歴史ある和室の空間をいっそう華やかに引き立てています2026年5月 旧稲葉家住宅 Inaba Housing 4これらの人形は、一つひとつ丁寧に添えられた解説パネルとともに展示されており、歴史ある商家の座敷という特別な空間で、日本の伝統的な節句文化の深みを現代に伝えています。

旧稲葉家住宅の主屋
一階から急な階段を登って二階へ上がると、まず目に飛び込んでくるのが、頭上に横たわる巨大な天井の梁です。江戸時代後期に建てられたこの主屋を、長い歳月にわたって支え続けてきた太く立派な梁は、当時の建築技術の高さと豪商の家格を雄弁に物語っています。歴史を刻んだ柱や板の質感とともに、かつての暮らしの風景を静かに伝えています。建物全体に満ちる木の温もりと、圧倒的な存在感を放つ梁の美しさを楽しみながら、青梅宿の豊かな歴史に思いを馳せることができます。

敷地北側にそびえ立つ三階建の土蔵
白漆喰の壁と重厚な観音開きの扉が目を引く、歴史の重みを感じさせる建造物です。この土蔵は、かつて豪商として繁栄した稲葉家の貴重な品々や家財を火災や湿気から守るための重要な役割を担っていました。三層に重なる立派な庇(ひさし)や、下部の黒い腰壁のコントラストが美しく、機能性と装飾性を兼ね備えた当時の土蔵造りの特徴をよく表しています。主屋の奥に佇むその姿からは、江戸時代から続く商家の暮らしの豊かさと、大切なものを守り継いできた青梅宿の歴史の深さをうかがい知ることができます。

五月人形が展示されている主屋とあわせて見学することで、屋敷全体の構えとしての機能美をより一層感じていただけることでしょう2026年5月 旧稲葉家住宅 Inaba Housing 6

※取材へのご協力、ありがとうございました。

五月人形が飾られている旧稲葉家住宅はこちら↓

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